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TOMIYUKI KANEKO
金子富之
縄目筋とは霊的なものが通る道とされます。「宮の正面、お寺の後ろ、雄端、谷尻、縄目筋」という言い回しがあり、この筋の上に家を建てることは禁忌とされます。霊道は人間の生活空間の至る所にあり、異界のネットワークとして機能して人間社会を裏側からインスピレーションという形で影響を与えているのかもしれません。岐阜県、飛騨ではあの世に続く亡者が通る道の民話があります。その道の上に知らずに家を建てた者に怪異が起こりますが、生前その家主が死に水を取った亡者に忠告され退去したと言います。また、その霊道の上で猟をする禁忌を破った者が仏様に備えた飯を食べていた事によりその難を逃れています。各道には各種のモノが通る見えない法則があるのだと思います。
縄目筋(なわめすじ)
1999 岩絵具、雲肌麻紙
91.0×72.7㎝
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