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TOMIYUKI KANEKO
金子富之
柳田国男の遠野物語に迷い家(まよいが)という話が出て来ます。山中に存在する屋敷の怪。
発見者は山男の屋敷と推測して逃げ帰る事が多いと言います。立派な門構えの屋敷ですが中には誰もいません。室内は綺麗に手入れされ、つい今まで人がいたかの様な雰囲気があります。(この辺りは1872年にアメリカで起きたメアリーセレスト号事件を思わせます)しかも、鉄瓶でお湯も沸いていて馬も牛も鶏も居ます。この迷い家から何か物品を持ち帰るとその者の家は栄えると言われています。また迷い家から川を通じて流れてくるお椀などを米を量る器にすると何故か米が減る事が無く幸福も訪れると言われます。
迷い家(まよいが)
1999 岩絵具、雲肌麻紙
90.9×72.7㎝
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