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TOMIYUKI KANEKO
金子富之
怖畏金剛(ふいこんごう)
2014 岩絵具、透明水彩、アクリル、ペン、箔、吉祥麻紙
227×640㎝
創造、維持、破壊の思想を持つヒンドゥー教。その破壊を司るシヴァの暗黒面を恐れた仏教徒が自らの内部に取り込んだ姿がヴァジュラバイラバ(怖畏金剛)です。ヤマーンタカの異名を持ち、死の神ですら撃殺する力を持つとされます。日本では大威徳明王がこれにあたり文殊菩薩の化身であります。また、チベット仏教界の巨人ツォンカパ・ロサンタクパの守護尊でもあります。彼は三十九歳で仏陀の教えを霊的感覚の領域において了解していたという伝説があり、文殊菩薩から隠棲して修行に専念するようにとの霊告を受け、師ラマ・ウパを霊媒、仲立ちとして文殊菩薩との霊的交流を成し、様々な質疑応答が成され三つの事を諭されたと言います。
まず、ラマ(高僧)と本尊とを同一の存在として、瞑想し請願し親しい心で仕える事.。徳を積み心の浄化をする事。そして経典の意味を、正しい道理で良く観察し考える事です。
観想により「羯磨最勝王三摩地」を極めし者は生ける怖畏金剛として衆上の救済にあたると言われています。
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