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TOMIYUKI KANEKO
金子富之
虚空太鼓(こくうだいこ)
1999 岩絵具、雲肌麻紙
72.7×60.6㎝
姿無き者が太鼓を叩くそうです。山口県周防大島町では、毎年六月頃になると音の怪異が発生します。かつて軽技の芸人一座を乗せた船が時化に遭いました。沈没するまでの間、太鼓を打ち鳴らし救援を求めたがやがて海の底に沈んでいきました。以来その季節になると太鼓の音が海から空から響き出すと言われています。
石川県では海鳴り小坊主というものが伝わっています。この怪音は暗い海底から這上がって来ます。その正体は上杉謙信に殺された僧兵達だと言われていて気多大社(きたたいしゃ)の裏に❝入らずの森❞があり樹木に僧兵達はしがみ付いてガヤガヤと不気味な音を立てるものだとされ恐れられています。
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