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TOMIYUKI KANEKO
金子富之
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山形県上山市に加勢鳥祭(かせどりまつり)という奇祭が存在します。江戸初期から行われていたらしく五穀豊穣、商売繁盛、火伏せなどを祈る伝統の民間行事です。水を手桶などで掛けられ、ケンダイという大きな藁蓑を身に纏い、この姿は神の化身とされています。このケンダイから抜け落ちた藁にも神が宿っておりこの藁で女児の髪を結うと黒髪の豊かな美人になるとされます。江戸初期に火喰い鳥の素描きが残されています。オランダの貿易船によって日本に持ち込まれたらしく真っ赤に焼けた石炭を食べる伝説が残されています。
加勢鳥の火伏せの特徴と火喰い鳥の伝説からこの二つを合わせて表現しました。
荒ぶる力も祭りで大衆に取り込み味方とすることで強い陽の要素に変換できると思います。その変換の心的技術が現代では求められているのかも知れません。
火喰い加勢鳥(ひくいかせどり)
2017 岩絵具、透明水彩、ペン、箔、あかし紙、古紙、吉祥麻紙
116.7×91㎝
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